金沢駅にて古くは国鉄時代より北陸本線のローカル輸送を支えてきた
老兵、7419系 近郊型電車。
(2/11訂正・・・素で間違えた・・・)
この車両、この見た目からも分かるように、昭和40年代半ばに製造された元・特急電車。しかも昼は特急、夜は夜行として昼夜問わず大活躍していた花形車両、
寝台特急電車 581・583系でした。
こちらがベースとなった寝台特急電車583系
ごくわずかの本数が現存していて、今も臨時の団体列車などに使われています(JR京葉線東京駅にて)。

583系の室内。ボックス席の座面を伸ばすと寝台に早変わり!(写真はカーテンなどを装着せず、上段・中段の寝台もセットしていない簡易的な「ゴロンとシート」状態)
しかし東北地区や九州地区へ新幹線が延びたことなどから、昭和50年代には583系活躍の場も減少。大幅な余剰が出たことから、赤字で台所事情が苦しかった当時の国鉄が苦肉の策として、大胆にも在来線のローカル輸送用に改造を図ったものです。
というワケで特急のルックスそのまま、しかも寝台車がベースなため高〜い屋根断面ももちろんそのままという妙なスタイル。内装もベース車の雰囲気を色濃く残しています。
さらに極めつけは、余剰の中間車両を改造した先頭車両。

419系電車、実際にはこちらのほうが多く存在していて、コレが珍車中の珍車なんです。お金をかけず造られたため、特急風のカッコいいフロントデザインを取って付けるのではなく、ベース車のまんま、つまり中間車両のかまぼこ断面そのままに運転台を取り付けたという見事なやっつけ仕事。
かつての名車がこんな落ちぶれた姿に!・・・と嘆かずにはいられません・・・。
しかし気付けば20数年。九州や東北にも居た同型の車両はとっくに廃車され、現役で活躍しているのはここのだけ。やっつけ仕事で、さっさと廃車されるはずの珍車だったのに、寝台特急として活躍した期間よりもずっと長く、北陸でローカル運用を行っていたりします。
ベース車両583系のムードを色濃く残す419系近郊型電車のボックスシート
出入り口付近はロングシートに改造されている。(車外より撮影)
とはいえ、いよいよ代替用の新型車両がじわじわと勢力を伸ばしており、予断を許さない状況。コイツも改めて乗っておきたかったのだけど、今回は機会がありませんでした。
■
2010 さよなら「能登号」「北陸号」 北陸"テツ"な旅 一覧はコチラから
posted by とく@千葉県民 at 17:00| 東京 ☀|
Comment(9)
|
TrackBack(0)
|
ぶらり途中下車の旅〜鉄道の旅〜
|

|